■陰気絡まりブライトニング(速報版)□
まだしっかりまとめた日記は出来上がっておりませんが、
早さを求める方へ向けて、
柴田有理が福岡市須崎町のアートスペーステトラで個展を開いた
ことについて
メモを残しておきます。
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12/5mon
新幹線の座席のポケットに入っている冊子にリンゴの写真だ、
切り取り、「Comeing soon しばしお待ちを」というカードを作る。
∵い塔がリンゴを持った絵があるから。
羽田に着いて、暑いから5枚脱ぎ、ゆったり昼食とったら、
ゆったりが過ぎて、
柴田有理さま早急にご搭乗下さいとアナウンスがかかる、
沢山のスッチーにいざなわれて搭乗。
羽田での収穫は、
リップクリーム大の塗る湿布を買えたこと。
私はそれを、盛岡で見かけなかったから、自分で作ろうとしていたところだったのだ。
飛行機内では、期限切れした東和町スタンプの上にい塔を描き、
彼にもリンゴを持たせた。
福岡に着き、
須崎町に着くと、
さっそく展示作業にとりかかる。
2名の若者が手伝ってくれる。
荷解きを手伝ってくれる、作品と柴田の私服、衣料品が
同じダンボールから出てくる、
さわりづらいと思ったか。それも作品だと思ったか。
モガタさん(という私を支える女性)や、
生島さん(という私を支える画家)も、
展示作業を手伝ってくれる。
その日のうちに貼り終わる量じゃないんですね、
残りは翌朝貼ろう。
少し寄ってくれた伊藤さんが、
生島さんがテトラスタッフの小山冴子さんのことを
さえこ
と呼ぶのを聞いて、
生島さんはいつの間に伊勢谷小枝子さんをさえこと
呼び捨てにするほどの仲になっていたのか
と勘違いし、
生島さんがのちに語るには、
伊藤さんの狼狽は、素晴らしい。
限られた時間の中、
盛岡の友人鎌田紀子さんに託されたベンリーケース(名前や内容物を描いてロッカーに貼ったりするグッズ)
の中の紙に
い塔の指を描いた。
福岡個展事前自己祝いに買った花指輪で自分の脚をひっかいてしまった。
●硬く咲く花の指輪で納得のひっかき傷が身体に残る
12/6tue
アートスペーステトラの中心人物尾中俊介さんは、
私が実際に作品を持って柴田有理としてテトラに現れるまでは、
柴田にどんな感想を持つかは保留にしてくださっていた
詩人ですが、
尾中さんに、
私は納得するのが好きだと伝えたら、
柴田さんは納得したいんだ、ひとを好きになりたいんだ、
と説明してくれる。
このことを伊藤さんに伝えると、
有理さんが許そう許そうとがんばって、結局許せなかった場合、
その許そうという頑張りが
許そうとした相手には負担になるのではないか
と教えてくれる。
尾中さんは、柴田有理の作品は、
柴田から出た作品が人型になって何かを語り、
その語られた内容がまた人型になって何かを語り、
その語られた内容がやはりまた人型になってなにかつぶやき、
となっていると言っていて、
このことを、後日私は脇川飛鳥さんに報告。
「そういうシーンが、坂本慎太郎の最新PVの中にもあったよね?」
大牟田行きの電車の中で
ほくろについて、少し、つかむ。
●安っぽいほくろだと意地を張りましたそして何度となく目が行きました
伊藤さんに、柴田のほくろに何か形容詞は思い浮かぶか尋ねると、
無いと教えられる。
12/7wed
大牟田でい塔を描いた時に使った色が、
大牟田のビジネス旅館のポットの色と同じ色だ。
大牟田の古物屋でいいトレーナーを見つけ、
女主人に試着できるか尋ねると、
「私(あなたのからだつきを)見れば分かるのよ(あなたのサイズやあなたに似合う服が)だから試着はさせないの」
そこの古着にはひとつひとつ、服に合うように良いアクセサリーが
組み合わされてディスプレイされてあり、
私があるブローチをはずして、
このブローチはおいくらですか?
「アクセサリーだけ別売りはしないの、服とセットでしょ、アクセサリーだけってなると、買った時の値段通りでしか売れないから何千何万になっちゃうの」
店内で陶器類を見せてもらっていたら
他のお客さんが来て
・この服ちょっとぬれてるけど?
と指摘、にわか雨でぬれましたからね。
しかし女主人、
「上質な布ってほら湿気を帯びてるでしょ、絹とか、そういうことよね」
私が買うものを選び終えて女主人から買い終わるころ、
女、私に、私の大荷物(画材やらなにやら)をひとまとめにしたがり、
わたしに黒い大きなバックを数百円で売りつけた。
「あぁすっきりした(ひとまとめになって)、あなたさっきのカフスボタン買うんならこのボストンバックを買うべきよ、でもカフスボタンは男性に喜ばれるものね」
私は、ひとまとめになったはいいが
重すぎる黒い大きなバックを持って、
大牟田の街の気に入ったところを
デジカメにおさめはじめる。
どんどん撮れる。
大牟田の犬たちには、
私が外来者なのがばれて、
私は仲良くする自信があった
ビーグル犬という犬種の犬にまで吠えられる。
福岡市に戻って大牟田出身の美術家に
私が撮った大牟田の写真を見せながら、大牟田にずいぶん惹かれたと
伝えたら、
・ていうか写真自体が変。(大牟田市民の目にうつっている大牟田と違う)
と言っていた。
12/8thu
昨夜夕食を取り損ねた分、朝食2倍食べたら、お腹は苦しい、
皿に残ったケチャップ・しょうが・キムチのタレで、
皿にい塔の「い」の字を書いて撮影。
コインランドリー室に、高さの高い椅子が二つ、
少し離して二つの椅子を置くと高寝台、
寝たふりをしてセルフタイマー撮影、
その中洲のビジネスホテルは
黒がテーマカラーなスタイリッシュホテルなのに、
階段で、白地に茶系のペンキが付着してしまった感じの
謎めいた小さく細長い板を
拾った。
つまりは、これに、インデックス印刷(どれを写真として印刷するか決めるために小サイズで数十枚の写真をA4などに印刷する)
した
ミニ写真を
配置して
貼れっていう意味だな。
テトラで(なかなかうまく板にミニ写真を貼れず)ぶつぶつしゃべっていたら、
その時テトラに私の個展を見に来ていたのは、
写真家のニホヒロノリさんだった。
とんとん拍子に、会場写真はニホさんが撮ってくれることに決まった。
この日夕食をともにしたのは、
モガタさんとニホさん。
驚きの、ニホさんの手の異色な美しさから、
私の花の指輪をニホさんにつけてもらい、
撮影。
●段田なのに手が私より美しい当然シャッターを切る完敗
(ニホさん、段田安則が役作りでやつれたような雰囲気)
12/9fri
細長い鉄の腕をした手に、
手をひっぱられる夢で目が覚め、
テトラに行くと、
尾中さんが来ない。
テトラ周辺には古いアパートなど
撮りどころが沢山だ、
小さいマサカリに見えるものを拾ってセルフポートレートを撮ったり、
ひしゃくを撮ったり(私の個展会場には、小墓とミニひしゃくが置いてある。)
私が買ったテトラ用・トイレマジックリンに貼った
私が盛岡から持参した丸いシールや、
「牟田」という名字のはんこを押して切り抜いた丸い紙
の配置のしかたと似た感じに、
丸いシールのようなものが路上に何枚も貼られているのを見かけ、
撮った。
そういった写真シリーズのタイトルを、
「尾中が来ない」
にしてしまった。
烏骨鶏ラーメン屋で詩人と夕食、
会話がほぼ文学論めいて行くのに、
周りのサラリーマンの飲み方と騒ぎ方はどんどん音量が上がり、
私たちの言葉はより、
意識的に聞き取ろうとされた、丁寧に扱われた、
私が、大事な本から逃したくない部分を6ページだけコピーした紙を持っていたから詩人に見せると、
なぜだこの本は大事だ。支離滅裂なコピー群から読み取る人。
その本をどちらが先に入手するか競う以外、思いつかない。
12/10sat
平日はあんなに、
少しの方々が来て熱心に見て行く感じだったのに、
どっと土日に人が来るテトラ。
BEPPU PROJECTの皆さんが来てくれているのだが、
急な大繁盛に私は顔がゆがんだが、
伊藤さんの友達の井下さんの友達の林さんが
私に話しかけてくれて、
繁盛はいいことなのだと、引き戻される。
かわいい3人娘を連れて見にいらした別府の方がいて、
長女、スマホで、柴田作品のよいものをピックアップして撮影、
妹を柴田作品の前に立たせて構図を考えて撮影、そうなんだ。
かっこいい雑種犬が通り、質問したら
シェパードと柴犬のミックスだと言うのだ。道理でかっこいい。
はい、
伊勢谷小枝子さんが立派に(私や伊藤さんのように道に弱いということが無い)
テトラに着き、
北海道からやってきたのだ、
この小枝子さんの短歌集平熱ボタン(挿絵:柴田有理)を尾中さんご覧なさい、
尾中さん素早く平ボの全容を把握、
平ボにきれいな字で書き込み。(その平ボは、手に取った人たちが感想やサインを書いていいことになっている。)
小枝子さんなんと丁寧に見てくれるのか。
こないだ伊藤さんに、
(有理さんは3分で描けると言うが実質何十分かかかるじゃないですか、)
ペテンですか??
と聞かれたと小枝子さんに話していたら、
小枝子さんが買ってくれた私の「動く柴田有理」というDVD
が、中身が入ってない、ケースだけ売るとこだった、
ほんとにペテンをやるとこだった。
小枝子さんが、「動く柴田有理」をDVDプレーヤーで
熱心に見ている後ろ姿はもちろん絵に描き、
会場に追加した。
のめり込んで見ていく小枝子さんの頭の位置は、だんだん下に下がって行った。
すぐ夜が来て、
天神でいい店を押さえておくからと言っていた伊藤さんから電話が入り、
中洲でいい店を探しておいてください。
一同、たのしく、騒然。
中洲というのは、歌舞伎町のようなところです、
静かに語り合えるお店はないのです、
その中でも落ち着いた店に入り、
語り合いだそうとしたら、
アルバイト女性店員が
乾杯の音頭をとらせていただきますと申し出て、
私は決裂するために結構ですと断って、
小枝子柴田伊藤で語りだすが、
柴田、小枝子と伊藤の話題についていけない。
柴田、平熱ボタンに熱心に書き込みをはじめるが、
眠気に負ける。平ボに春雨とか食べ物をこぼしてしまう、
小枝子さんが平ボに食べ物が付いてはNGだと教えてくれなかったら、
私はオレンジジュースや醤油で何か書き込んでいたと思う、
私たちの危うさって、
自慢したくなるね。
サイゼリヤで(万札くずして)解決しましょうと言う二人組を
さえずり合って解決しましょうと聞き間違って、
二人組との断絶に浸りたがった柴田有理。
小枝子さんと泊まった部屋のシャワーがスケルトン、中に丸いものが詰まっていて、その成分をレディーの肌に与えようとしてくる。
さえこ「まりも?」
あり「オリーブの実?」
12/11sun
私の希望もあって伊藤さんが持ってきた
アナログゲームの物の良さは分かったが、
ゲームとして行う意味をつかめず、
テトラの奥に逃げて、
コーヒーを淹れた。
尾中さんにコーヒーをあげる口実ができた。
昼から精神疾患と芸術活動について調べている方たちから
あたたかいインタビューを受ける。
話がはずみ、長引き、
編みぐるみの古海隆子さんとほとんど話せなかったが、
見つめ合った気がする。
ニホさん、美容院帰りの前髪で柴田作品の撮影に入っている。
テトラ二階で尾中さんと
18時からの作品解説の打ち合わせ。
柴田、作品を解説しては壁から外して
床に落としていくという方法を取るが、
別に怒っているのではないのだよと
尾中さんに冒頭で言ってもらう約束。
ほんの隙に、
伊藤さんがピアノを弾ける男性に××された、次は××だと思う、
という話に抱腹絶倒
そう、本当に笑ったのに、
その時私に湧いた力は何でしたか。
怒りですね。
しかもい塔への怒りもさることながら、
もっと、柴田有理の今までの半生で生じた
私好みの
派手な怒りですね。
いったんテトラの外を歩き回り、
テトラに戻り、尾中さんに約束を破ることを告げ、
私は皆さんにむけてしゃべるのではありません私に向けてしゃべりますさあ、
この詩は「賛美する」と言います。賛美する。自分も佐野元春も意外に肩幅が広いということを突きつけてみたいと思っているのだと叫んでいることを知っている俺は
伊藤は世を忍びたいのだが、
柴田有理はどうか、私を見てほしい、
そこで
毅然の「毅」の字が
しのぶと読むことを知る。
私も毅べる。
伊藤にも伝わった柴田作品はどれでしょう、
これ、「ずれ」と私が名付けた、
中央より少し上に針が位置している
貴重な画鋲です。
伊藤さんも道が苦手ですから、
自信が持てずに方角を指さすとき、
小指でぐんにゃり
あっちだと思いますと指さすのを私は見たから、
私の今展のチラシの絵の手は
小指で卒塔婆を指さしているのです。
建立は英語でエレクションだが、医学用語では。あーあ。
澄木夏生の絵のモデルは生島さんです。
伊藤が生島さんの立ち姿の美しさが忘られぬ。
おお まだしゃべる時間余ってるんですか、
よし、盛岡をおすすめします。
盛岡には福祉バンクという中古品屋があり、
すばらしい服が安く売られています。
アメリカンフットボールの服をご覧ください、あれ、無い、
どこだ、
あ これはテトラの近所の祭用品店で買った、
日本地図柄!の雪駄です。
これは、大牟田で買った渋い波文様の草履です、
ええ、尾中さんも
柴田さんは(本は借りる。買わない。というが)ずいぶん物を買いますねと言っている、
あった!
これ、
アメリカンフットボールの選手と観客の柄の、
シャツです。
盛岡↑。
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脇川飛鳥さんも言ってたように、
柴田は燃え尽き、
散歩に出たが、
近所のビルの隙間に挟まって休みだしたら、
悲しんでいいのが分かり、
悲しんでいたら、
ビルっていうかそこアパートだったのか、
住人ふたりに暖められるのです、
ともかくうちに、室内に入りなさい、
寒かったでしょう、コートかけられる、暖房をつけられる、
暖かい缶コーヒー
素性を明かすと岩手県盛岡市から来ました
柴田有理と言います、30歳です、
実は、あまり寒くありません
(ただ、暖められてもいいのだと自分で考え、暖められていました)
そのお宅は、仏教徒ではありません。
それを笑い話にしようとする私もいるでしょう。
ただ、この場合の異教徒は、
異なっていても
どうということはない。
テトラに戻れば、
極端に、柴田は川に浮かんでいるのではないかと心配した人もいた、
撤収梱包作業に入るが、
柴田失立失歩(解離症状)、
柴田をホテルに運ぼう、
人体を運ぶのが上手ではない伊藤さんが、
人体の運び方を尾中さんやベーシスト坂口さんに
指導される、
なるほど、
伊藤さんが画題としてどうして美しかったかというと、
女性的なものを持ってらっしゃるからなのか。
12/12mon
なんとか梱包し終え、
詩を交換し合い、
福岡空港に着いたら失立失歩、
スッチーは患者慣れしている、
車椅子で応接室へ。
なぜか飛行機小一時間遅れ。
羽田、浜松町まで着くが、
買ってあった新幹線のチケットの時間には
数分間に合いませんでした。
浜松町でも転んで、女性陣に助けられそうになりましたが、
私は今でも入浴剤のバブを四つに割ってハーフ里見八犬伝にしているから、
辻一郎さんに連絡したら、
少し会えた。
長瀬大さんと枡野浩一さんとは会えなかったが連絡を取り合った。
道にへたって、
歌とピアノの打ち合わせ中の金野友美さんと香川真澄さんに電話、
実は柴田有理はバッハの曲に歌詞をつけて
ユーチューブに載せている、
電話の向こうで早速聞いてくれる(見てくれる)音楽家のふたり、
あれだな、時間空いたら、このアイデア、もう少し
みんなで作品化しような。
おじさんに、立って歩みはじめなさいと指摘され、
とりあえず新幹線で
仙台まで北上。
その日のうちに盛岡まで行けるっちゃあ行ける。
●仙台で余韻でよじれたいけれど盛岡駅で父が待ってる
ただ、失立失歩があり、仙台に泊まっていいことになり、
12/13tue
新幹線で盛岡に着く。
ちょうどかかりつけ医に予約取ってる時間帯だから
病院に直行。
歩いて帰れる距離だから
帰宅。
帰途で使ったお金がなんと、
個展会場に設置した
「拝観料募金」箱に入っていたお金なのだ、
それでまかなえてしまうという。
柴田有理(しばたあり)です。
https://twitter.com/#shibatarri