賑 や か な さ む け

柴田有理(しばたあり)ブログ

ミルクイースト 修復についての美術展

12月16日、八丁堀駅近くのミルクイーストという会場に
「無条件修復」
という展示を見に行きました。


この展示は1〜3期まであり、
私は3期を見ることができました。


会場は三階建てです。
本来二階建てだったのを増築したものだそうです。


〔まず1階〕

・「手で破った方眼紙」を写真に撮り、破れ目のところにハサミで切り込みを入れた作品。
  (写真は、少し現実より本当さが足りないから、
  「破れ」の写っている写真を切ることで、
   方眼紙の破れを復元修復した作品。)


・自分の彫塑作品をいったん折ったりもいだりして解体し、
 もう一度同じように組み直した作品。
 (折られた角材のささくれ感や、粘土の指で押してみたくなる感じ)


・石の映像モニターと、木の映像モニター。
 石に木が落下してくると、石ぐんにゃり潰れる。石、粘土みたいな材質だったのだ。
 木に石が落下してくると、木細かく粉々になる。木、焼き物みたいな材質だったのだ。


・水槽に水すりきり一杯入っていて、
 木の船が浮かんでいる。
 ミルクイーストの2階と3階を切り離し
 3階部分をひっくり返して船にしてみたいという考え。


 ミルクイースト外観を案内されて見たら
 たしかに2階と3階にきちんと切れ込み、スリットが入っていた。



・工具棚の中で、無条件修復展のチラシに、赤い強い光が当てられている。
 チラシの印刷の色が飛んでみえ、
 何も印刷していない白紙になってしまったように見える。



・ベンチのある広場、またはマンション、の写真を分割して、部分同士のあいだを
 修復ソフトでつなげた写真作品。妙なジョイント。



〔次に2階〕
・水平や垂直に強靭ワイヤーが張られており、直角に曲がる部分には滑車、
 少し見上げた高さに、万力にはさまれた生卵が配置されている。
 乾燥して落っこちた卵がいくつか。落ちた卵黄・卵白、けっこう硬化。
 卵と床の間あたりの高さには、雪平鍋やドラえもんの目覚まし時計や木のお面や
 横並びに設置されている。
 木のおたふくに触ってみたら、生卵がまだ乾いておらず。手はティッシュで拭いた。
 ワイヤー思いっきり下に引っぱれば、スタンプ回数の分かるスタンプが押せる。
 ワイヤー同士が連動して、ワイヤーが動く印象。
 水が落ちる音が聞こえるが、水は見えないようになっている。



・身体から・はみだすはみださない についての短文がプラスチック板に印刷されて
 部屋の各所から飛び出している。
 テレビモニターが置かれており、全身まぶたの親父やら、反毛なのか脱毛なのか問題
 についてなど、さまざまな小ネタの映像作品が流れている。


・ピンクの強い明かり。
 建物に這っているつた植物の生長をうながしているらしい。
 この赤っぽい、なにか風俗街っぽい明かりは、
 外にもれており、この建物を探すのに目印になった。



〔3階〕

ハンモックが二つあるように見える。

1つは、木の板がつられている、船底をあらわしているらしい。


もうひとつは実際に寝床だ。
ここで寝泊まりする方がいるそうだ。
ちゃんと加湿マスクとか用意してる人だ。




階段を降りるとき、四角い穴の中に降りていくように見えるのだが、
降り始める1段目があるのとは逆の部分に足を踏み出しそうになって、
ずっどん と自分が穴に落ちる様子が思いうかんだ。


2階の階段降り口・横には
四角の四つ角を落とした形の木枠があり、
窓を取り除いたあとなのか、
かっこよかった。



行きの新幹線で気持ちを上げるためにみかんのもりんごのもジュース飲んだ。



八丁堀駅を降りてミルクイーストに向かうには、
高橋という橋を渡る。ほんとに高橋という名の橋を私は見たこと無かった。







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